先日medu4からついに基礎医学の講座が販売されました。
今までは、国家試験やCBT対策がメインで基礎医学の講座はなかったので、完全に初めての講座です。(2019年9月現在)
授業を受け始めた人もチラホラいますが、情報がまとまっていないので、受けるか迷っている人向けに記事を書きます。
どんな範囲を扱う?
基礎医学と言われてどのような科目を思い浮かべるか、そして各大学でどのような科目を扱うかはバラバラです。
そのため、基礎医学講座と言われても何を扱われているのか、ピンと来づらいと思います。
そもそも基礎医学には
解剖学、生理学、分子生物学、遺伝学、生化学、薬理学、発生学、病理学、微生物学、免疫学、法医学、公衆衛生学があります。
大学の授業では重複して授業を受けることもありますが、medu4では重なることは基本的にはありません。
そのため、新しい内科外科で既に扱われているものは今回の基礎医学から外されています。
新しい内科外科では、臓器ごとの解剖学を学び、その後にそれぞれの分野の病気、病理像について学んでいます。
なので、解剖学・病理学については扱いません。
同じような理由で、感染免疫学で大部分が扱われている、微生物学・免疫学もあまり扱っていません。
また、新しい公衆衛生学で扱われていることから法医学と公衆衛生学も扱われてません。
まとめると以下のようになります。
◎ | 生化学、分子生物学、遺伝学、生理学、薬理学、発生学 |
---|---|
▲ | 微生物学、免疫学 |
× | 法医学、公衆衛生学 |
また、受講は全部で12コマあり、1コマあたりの時間は60分くらいです。
そのため、慣れている人は1週間、そうでない人も2,3週間程度あれば見ることができます。
気になる授業の流れ
細胞→遺伝→情報伝達→代謝→薬理→生体侵襲→発生の順です。
基礎医学を学ぶためにまずは細胞を学ぶことから始まります。細胞生物学や分子生物学で学んだ細胞の話です。
次に遺伝を学んだら情報伝達です。
情報伝達は、生体物質化学(基礎医学対象外)や、第1生理学、第2解剖学(内蔵学)、薬理学と多くの科目で出てくる重要な分野です。
大学の授業では複数の科目で扱いますが、ここでは1つの分野として扱っています。今回の新しい基礎医学の特徴として、科目が含まれているというだけであり、科目名が指示されながら授業が進んでいくわけではありません。
情報伝達についての原則。このようなことを覚えれば良い。ということはわかりやすく説明されました。
代謝は主に生化学です。
生化学は多くの人が苦しみ、また、覚えづらい科目です。この代謝についてもゴロを交えながら印象に残りやすい授業がされました。
このように基礎医学を学ぶために、まず知っておきたいことが各分野で説明されました。
もちろんこれさえ覚えておけば定期試験を通るというものではありません。しかし、原則としてどのようなことを押さえておけばいいのか?それを12コマという短い時間で抑えられるような授業スケジュールになっています。
受講は誰向け?
受講は勉強を始める人から試験の確認のために受けたい人までが対象となっています。
僕は今3年生で基礎医学を勉強し終えている状態です。
新しい基礎医学は、いつものmedu4の授業のように、穴埋め式のレジュメ→確認問題→練習問題という組み合わせからなっています。
このうちレジュメの穴埋めや授業中に線の引かれることは必ず覚えて欲しいこと、練習問題は確認のための問題が詰まっています。
なので、その分野について勉強をしたことがない人でも授業についていけるようなシステムになっています。
また、授業中には穂積先生が「1周目の人はここを覚えよう。それ以外の人は…」などと周期を想定した説明もしてくれます。
なので、初めて勉強をする人も、2回目の確認に受ける人もわかりやすく受けられます。
授業の合間には、その用語や機序を覚える意義を臨床的な観点から説明されることもあります。多くの医学部の授業では基礎医学の科目を臨床とは全く切り離した状態で勉強します。
そのため、ぶっちゃけ…これ覚えて意味あるの?という気持ちにも答えてくれます。
何年間を想定してとるの?
medu4は今年から複数年取ることができるようになっています。
国家試験の対策についてはまだ僕は何も知らないので、なんとも言えませんが、まずはCBTにかかるくらいの年度を取れば良いと思います。
medu4は後から延長もできるし、費用も5000円程度なので、後から確認するにしても基礎医学の大部分を5000円で総復習できるのなら安いでしょう。
いつから取るべき?
一時期medu4を低学年から受けている人に対して
- 早すぎる
- そんな時期から初めて身につくのか?
- 教科書をちゃんと読めよ
という非難の声がありました。
今までの内科外科の講義では、基礎医学を学んでいない状態で見るのには無理がありましたが、今回の講義のおかげで初学の人でもmedu4をやることができるようになりました。
もちろんこれはmedu4のみで医学の基礎的な勉強が完結できるようになったというわけではありません。
人体の正常構造と機能・休み時間の免疫学・病気が見えるなどといった本をさらにまとめたような立ち位置にあると思っています。
medu4の新しい基礎医学で学んだ基礎や原則を覚えながら、教科書や参考書を読み基礎医学についての知識を詰め込んでいくことは必要です。
しかし、そのための第一歩として、この講義は最適なのではないかと思います。
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