家庭教師って稼げるの?
高時給と言われる家庭教師バイト。
稼げる!という意見と、実際はそんなにコスパが良くないという意見
どちらも出回っています。本当はどちらなのでしょうか?
家庭教師歴2年の私が家庭教師バイトを始めたいと思っている人向けに家庭教師は稼げるのかということについて説明したいと思います。
家庭教師とは?
そもそも家庭教師バイトって何のこと?
家庭教師には、会社を通すタイプと自分で契約するタイプの2つがあります。
稼げると言われるのは、自分で契約するタイプ、個人契約の家庭教師です。
会社を通すタイプは、その分生徒も集まりやすいですが、マージンとして授業料の一部を持っていかれます。
授業料のマージンがないと書いてあるような会社では、高額な教材を家庭に売り付けてそれに従ってやらせたり、管理費用がかかったりなどトラブルの原因になるような案件も存在します。
そのため、会社を通す家庭教師は、割がいいとは言えません。
以下では個人契約の家庭教師について検討します。
まず、個人契約の家庭教師についてメリットとデメリットを説明します。
- じっくり教えられる
- 色々、物をもらえる?
高時給を除くとメリットは大きく分けて2つです。
1つ目は、教育的立場から。塾講師や塾のチューターなどに比べて、生徒を自由に指導できるので、いい意味で制約がありません。
成績向上に必要な指導や、その生徒一人ひとりに合わせた指導を時間をいっぱいかけてできるので、思う存分教えられます。
2つ目は、副産物という点です。
- 家庭に行くのにハードルあり?
- 生徒を探しにくい
- 自分自身で契約・解約
- 家の利便性が悪い可能性
家に行くのにハードルあり?
大前提として家庭教師は、生徒の家庭に伺うことがほとんどです。
中には、図書館や近所のカフェ、先生の家で授業をすることもありますが、稀な例です。つまり、他人の家に上がることになります。
人の家に上がるのは厳しい。他の家族や、年下の子ども、ペット…条件次第で厳しいということもあり得ます。家にお邪魔する以上、その生徒と合うかということ以外にも考えるべきことはあります。
生徒を探しにくい
個人契約の家庭教師では生徒を探すのが結構大変です。もうこれが最大のデメリットじゃないかと思うくらい難しいです。ツテやコネがある人には簡単なことかもしれませんが、そういうものを誰しも持っているわけではありません。
大学に来る案件や、ネットの掲示板以外には人による紹介しかありません。
塾講師や塾のチューターなどをしていて、その人の塾の終了と同時に契約。
という人は、いるようです。塾の契約が満了していれば、引き抜きにもならないので、特に訴えられる心配もないです。
家の利便性
塾や通常のバイト業務では、向かう先が駅の近くなど利便性の高いところが多いです。
しかし、駅の近くでは地価が高いので、駅から少し離れた場所に住んでいる人の家に行くことが多いです。
自分自身で契約・解約
個人契約の家庭教師は、個人事業主扱いになります。
通常の雇われの身ではなく、自分自身で契約やお金の計算、税金の申請に至るまでやる必要があります。
一定額に至らなければお金の件は必要ないですが、契約・交渉などといったことを自分だけでやる必要があるのは少し大変です。
このメリット・デメリットを検討しながら稼げるのかどうかを考えていきます。
家庭教師は稼げない?
家庭教師は稼げるのか?稼げないのか?についてテーマごとに説明していきます。
立地面
まずは、立地についてです。先ほどデメリットで説明したように、家は必ずしも利便性の良いところにあるわけではありません。
これは、公共交通機関が発達している地域に住んでいるかどうかも関係しています。
都心部であれば、電車が発達しているため、大体どこへいくにしても電車やバスを使えます。しかし、そうでない地方なら、家の場所次第では、帰りの時間を考えると最早公共交通機関で行くことが絶望的なところもあるかもしれません。
そこまで極端な例でなくても、自宅から家庭まで向かうには、公共交通機関ならかなりの時間がかかってしまうこともあります。
なので
- 車を持っている
- 公共交通機関がある程度発達している
という条件が必要です。
もしくは、家庭の人に送ってもらえるなどいうことがあれば、上の条件を満たしてなくても大丈夫かもしれません。
逆に言えば上のいずれかの条件を見たいなければ、よっぽど時給がよくない限りは実際の時給がかなり低くなります。
需要と供給
家庭教師をやるにあたり、需要と供給は考慮すべき内容です。
需要と供給の内容次第で、時給が変動しがちです。
- 家庭教師を必要とする層がどの程度いるのか
- 家庭教師をやる人がどの程度いるのか
調べましょう。
家庭教師を必要とする最も中心的な家庭は、収入をある程度得ていて、勉学に関して感心がある層です。
そもそもそのような層がいないところでは需要がありません。家庭教師のバイトを求めるほどの収入は得られません。
地域によってかなり需要は変わりますが、自分の行ける範囲内で時給2500〜3000円以上で家庭教師をやっている人を複数人観測できたら需要の最低レベルは超しているとみて良いと思います。
東京や大阪、名古屋ではさらに高時給の案件もよく目にしますが、それ以外の地域では、なかなか難しいです。
時間はどうなる? 授業外の業務、時間制限
次は時間についてです。家庭教師だけでなく多くの塾講師バイトでは、1度に入れる時間が少ないです。家庭教師は特殊な事情がない限り、1度の授業が90分〜120分です。
120分であったとしても1度行くのに時給の倍の金額しかもらえません。
この120分のためにどの程度の時間をかけるのでしょうか?
- その日の授業の予習
- 延長サビ残
- 授業の報告 or 報告書
- 行き帰りにかかる時間
これらの時間まで含めた時間で時給を考える必要があります。
上3つに関しては完全に授業に関してかかる時間です。僕は全てで大体1回あたり30分程度を見ています。授業の予習は内容によってマチマチですが、過去問を解くなどかなり難しいことをするような時期には、1時間以上単独でかかることもあります。
行き帰りにかかる時間。
これは立地面でお話ししたことが関わってきます。ざっくりとした条件のみ話していましたが、結局移動にかかる時間は、片道30分程度が妥当だと思っています。
作業するなり、ドライブするなりに当てる時間と考えることはできたとしても、この時間は100%かかる時間です。大学が終わってからそこまで移動して授業をしてそれから変えることを考えるとこれ以上時間がかかるところは、時給がある程度高くないと稼げるとは言いがたいです。
実際の時給はいくら?を意識
個人事業主は大変?
個人契約の家庭教師は、個人事業主です。
何かあったときには基本的に自分一人で対処することになります。
契約をするときには、その家庭が地雷かどうかはわかりません。
もしも、家庭が荒れておりこちらに被害を被りそうであれば多少条件が良くても逃げましょう。
また、個人事業主は、法律に守られていないため、契約時に打ち切りや授業の欠席時にどのような対応を取るのか決めておかないと揉め事の原因になります。
契約時に契約書を交わすなど、書面や文字で最初に決めておくと良いです。
最後に個人事業主で1番問題となるのが、税金問題です。
よくバイトの壁と言われる103万の壁は、38万+65万=103万です。
このうち38万は所得控除であり、収入を得ている全ての人に対して適応されますが、65万は給与控除となり、雇われの身の人限定となります。
つまり、家庭教師をやっている人は、38万以上稼いでしまうと壁を超えてしまうことになります。
ただし、個人事業主の中でも、特定の人に従事しているような人は例外として65万の控除が認められています。家庭教師を大々的に募集していなければ、このように見なしても良いのかもしれません。
収入が不安定?
相手が生徒1人である以上、生徒の体調不良や学校のイベント、家の用事に左右されます。
1年間で考えるとかなりの日数がお休みになるような人もいるので、収入が安定しにくいです。
途中で切られてしまうことも考えると、決して安定しているとは言えないのかもしれません。家庭教師1件だけに頼るのではなく、複数件契約するか、他のバイトと組み合わせると良いと思います。
家庭教師は稼げる?
結論から言うと、条件さえそろえば稼げます。
- 自家用車を持っている or ある程度中心部に住んでいる
- 富裕層が住んでいる場所に近い(片道30分圏内)
これらの条件が揃えば、恐らく大体の確率で稼げるような環境を作り出せます。
家庭教師一本に最初から絞るのではなく、自分の住んでいる場所や持ち物と、授業の場所との距離を考慮して稼ぎましょう。