12月10日のHHKBミートアップにて新しいHappy Hacking Keyboardが発表されました。HHKBは毎年マイナーアップデートはされていましたが、これほどのアップデートは3年半ぶりです。
HHKBはプログラマーやライターを始めとした文字を多く打つ人に人気のキーボードです。
白色と黒色から選べ、US/JISそれぞれの配列に対応しています。文字や数字の刻印を表示ないモデルもUSモデルでは選ぶこともできます。
主な変更点
- パソコンへの接続がUSB-Cに変更
- Bluetooth版が有線での接続も可能に
- Bluetooth版が静音化に対応
データの通信速度がとても速いUSB-Cをケーブルに採用。
iPadやデスクトップのパソコンを使うならBluetooth。
これを共存させたHybridバージョンは、ユーザーのニーズに合致した姿です。
今までは有線のみに対応していた静音化にも対応したことから、外出先でも使いやすくなりました。
今までは、HHKBのBTを使っていました。今回は、HHKB hybrid type-Sを購入したので変更点の紹介とレビューをします。
新しいHHKBの特徴
接続 | 有線接続 | 静音化 | Bluetooth | キーストローク | |
---|---|---|---|---|---|
新作 | 有線/無線 | USB-C | 対応 | 4.2 | 3.8/4.0 |
旧作 | 有線 or 無線 | USB | 有線のみ対応 | 3.0 | 4.0 |
現在では旧型の新発売は終了しています。
購入したHHKB
白のHHKB Hybrid Type-S 英語配列を購入しました。
旧型のHHKBと外見はほとんど同じです。
変わったのは、HHKBという名前の刻印の位置、電源ボタンの位置です。
BTモデルでは、電源ボタンの位置が電池ケース上にあったので少し押しづらかったのですが、今回のHHKB hybridは、電池ケースと分離したので押しやすくなりました。
大きさは同じなので、今までの純正のケースやキーボードルーフは引き続き使えます。
現在は先着3000名限定のサービス期間でキーボードルーフがついてきます。
キーボードの色を白に対して、キーボードルーフはかっこよさを求めて黒にしました。
また、同梱物として電池もついてきました。
HHKBはリチウム電池を使った充電式ではなく、電池式を採用しています。
リチウム電池は経年劣化するため、数年使い続ければ容量がかなり減ってしまうかもしれませんが、電池交換式なのでそのような心配もありません。
HHKBを販売しているPFUの親会社は富士通なので富士通のものがついてきました。
買ったその時からすぐに使い始められます。
電池以外にも外部電源に差し込んで給電して使うこともできます。
旧作のmicro USBから、USB-Cに変わったので、使いやすくなりました。
USB-Cは、最近多くの機器に取り入れられているケーブルの規格です。高速で上下の縛りがないため、非常に使いやすいです。
BluetoothでもUSB-Cでも接続可能
今までは、USB接続する有線のモデルかBluetooth対応のモデルのどちらかを選ぶ必要がありました。
- デスクトップ、ノートパソコン、iPad
- 家、会社
など色々な機器・場所で使うならBluetooth版を選ぶのは必至でした。
Bluetooth版なら、1つのキーボードで複数の機器に接続できるし、コードを持ち歩く必要もありませんし、多くなりがちなデスクトップ周りでコードを減らせるメリットもあります。
しかし、BTのキーボードには重大な欠点があります。それは、Mac miniやMac proを立ち上げる時には有線のキーボードが必要になることです。
僕は旧型を使っているときにMac miniの電源を落とす度に別の有線のキーボードを使ってログインパスワードを打っていました。
パソコンを立ち上げる時に、有線のキーボードが必要になるMac mini, Mac proでは、Hybridは欠かせません。
Bluetooth版が高速・静音化に対応
爽快な打鍵感で打ちやすいHHKBですが、キーボードをたたく音がかなり大きく出ます。
もう、大学の教室や少し静かなカフェで使ってしまえばみんなが振り向くんじゃないかと思うくらい音が出ます。
今回から、BluetoothのHHKBでも静音化が対応したので気兼ねなく持ち運べるようになりました。
Type-Sでは、高速タイピング性(Speed)と静粛性(Silent)に優れたキー構造になっています。
スコスコといった前作の感覚から、受け止められるような感覚に代わりました。
音が抑えられており、高速タイピングに優れています。
キーマップ変更機能
Hybrid型では、制御キーの割り当てを変更できるDIPスイッチに加えて、キーマップ変更機能が加わりました。
キーマップの変更機能では、制御キーと文字キー全般のキーマップをカスタマイズできます。
キーマップ変更機能に対応しているのは、「HYBRID Type-S」「HYBRID」のみです。
現在、キーマップ変更のアプリはWindowsのみに対応しています。なので、Macではまだ使えません。
キーマップの変更機能は、本体に保存されます。
1度設定してしまえば、他の端末で使うときにもすぐに使えます。なので、Windowsで設定すれば、そのままMacで使うことも可能です。
効率の悪いキーやよく使うキーを自分の使いたい場所に置くこともできるようになりました。
Bluetoothの安定性
bluetooth接続の安定性は、キーボードの質そのものに直結します。
HHKB Hybridでは、Type-S・通常のもの共に、bluetooth 4.2に対応しています。
従来のHHKBは、Bluetooth3.0にしか対応していませんでした。
Bluetooth3.0では、障害物があるときに電源ボタンを押しても一度では起動しないことや、接続が一時切れて直前に押したキーが常時押された状態になるようなことが起きていました。
HHKB hybridを使い始めて1ヶ月半ほどですが、そのような不具合は格段に減りほとんど起こらなくなりました。
Bluetoothキーボードの唯一の悩みである接続の安定性がかなり解消されたので、タイピングに対するストレスがかなり軽減されました。
マルチペアリングに対応
HHKB hybridは、従来通りマルチペアリングに対応しています。
マルチペアリングとは、Bluetoothのペアリングの登録を複数台行えるということです。
これによって、自分の持っている複数の端末や、会社・大学・研究室のパソコンなどともペアリングできます。
また、今までのHHKBでは、ペアリングしている他の機器が近くにあると、自分の使いたい機器とは別の機器とペアリングしてしまうこともありました。
HHKB hybridは、Bluetoothのペアリングを、「Fn」 + 「control」 + 「1~4」を押すことで切り替えられます。
なので、一度いらない機器のBluetoothをオフにするということも必要なくなりました。
このペアリングの数字は、Bluetoothの接続機器を見れば確認できます。
HHKB-HYBRID-O
この「O」の位置に来ているのが、ペアリングの番号です。
HHKB HybridはUSB-Cでの有線接続にも対応しています。有線接続への切り替えも同様にショートカットで行なえます。
有線接続はペアリング番号が0に設定されているので、「Fn」 + 「control」 + 「0」で切り替えることができます。
キーストロークの深さ
HHKBは接地点圧入力法を採用しており、キーボードを押し切らなくても文字が入力させるようになっています。
ストロークについてもほぼ変更はないですが、高速タイピングを誇る静音化バージョンのみ若干浅くなっています。
受け止められるような感触になっているのも、これが原因と思います。
キーストローク | 押下圧 | 重さ | |
---|---|---|---|
Hybrid Type-S | 3.8mm | 45g | 540g |
Hybrid | 4.0mm | 45g | 540g |
classic | 4.0mm | 45g | 530g |
従来と同じ機能
基本的には従来使いやすかった機能はそのまま残っています。
無接点でスイッチングする「静電容量無接点方式」により、深いストロークと極上のキータッチを実現しています。
- すべてのキートップ面を中央方向に向けた「シリンドリカルステップスカルプチャ」
- 3段階のチルト切り替えでキーボードを好みの角度にできる「傾き調整機能」(写真)
- 耐久性に優れる「サブリメーション印刷」
など、ディテールもプロ仕様です
※上記はホームページを参照
高さ調整が簡単ですし、長年使っても印字が消えないので、キーの取り換えも必要ありません。
キーボードカスタマイズ
HHKBは、OSに合わせてキーの変更が可能です。
裏のボタンをいじれば変えられます。
説明が載っているので、自分の使う端末に合わせて変更しましょう
小さいことですが、この説明も以前のモデルよりもわかりやすくなっていました。
HHKB Hybrid Type-S
Bluetooth 4.2、USB-Cに対応して、高速タイピングそして課題だったタイプ音のうるささを抑えた新しいHHKB hybrid Type-Sは、多くの文字を打つ人に最適なキーボードです。
元々の打ちやすさに加えて、音の軽減やBluetoothの安定性、有線接続できないことなどのデメリットを払拭したHHKBからPFUの本気度を感じました
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